「ライセンスフリーラジオを始めたいけどコールサインをどうしよう?」と迷っている方が意外に多いようです。自由にコールサインを設定できるのがライセンスフリーラジオの魅力ですが、「なんでもあり」ではありません。自分の好きなアルファベットや数字を使いつつ、交信時にお互いが確認しやすくなるコールサインを設定しましょう。
ライセンスフリーラジオのコールサインは、市民ラジオが免許制だった時代に発行されていたコールサインに倣っています。具体的には、以下のようなルールで設定されています。
地名 + アルファベット + 数字
最初にくる地名に関しては「カタカナ」「ひらがな」で記載するのが一般的です。選択する地名については、北海道以外は過去に都府県名のコールサインが発行されていましたので、それを選択するのが良いでしょう。ただ、一部の大都市圏では特別な区分けで発行されていた事実があります。また、北海道については支庁名がコールサインの地名となります。以下が過去に発行されていたコールサイン地名の一覧です。
※資料をもとに調べましたが、もし間違いがありましたら教えてください。
【北海道エリア】
ねむろ
ネムロ
くしろ
クシロ
あばしり
アバシリ
とかち
トカチ
かみかわ
カミカワ
ひだか
ヒダカ
そうや
ソウヤ
るもい
ルモイ
そらち
ソラチ
いしかり
イシカリ
いぶり
イブリ
しりべし
シリベシ
おしま
オシマ
ひやま
ヒヤマ【東北エリア】
あおもり
アオモリ
いわて
イワテ
あきた
アキタ
みやぎ
ミヤギ
やまがた
ヤマガタ
ふくしま
フクシマ【関東エリア】
とうきょう(23区外)
トウキョウ(23区外)
あだち
アダチ
あらかわ
アラカワ
いたばし
イタバシ
えどがわ
エドガワ
おおた
オオタ
かつしか
カツシカ
きた
キタ
こうとう
コウトウ
しながわ
シナガワ
しぶや
シブヤ
しんじゅく
シンジュク
すぎなみ
スギナミ
すみだ
スミダ
せたがや
セタガヤ
たいとう
タイトウ
ちゅうおう
チュウオウ
ちよだ
チヨダ
としま
トシマ
なかの
ナカノ
ねりま
ネリマ
ぶんきょう
ブンキョウ
みなと
ミナト
めぐろ
メグロ
かながわ(横浜市・川崎市以外)
カナガワ(横浜市・川崎市以外)
よこはま
ヨコハマ
かわさき
カワサキ
ちば
チバ
いばらき
イバラキ
とちぎ
トチギ
ぐんま
グンマ
さいたま
サイタマ
やまなし
ヤマナシ【信越エリア】
にいがた
ニイガタ
ながの
ナガノ【東海エリア】
あいち(名古屋市以外)
アイチ(名古屋市以外)
なごや
ナゴヤ
しずおか
シズオカ
ぎふ
ギフ
みえ
ミエ【北陸エリア】
とやま
トヤマ
いしかわ
イシカワ
ふくい
フクイ【近畿エリア】
おおさか(東淀川区・旧東区以外の大阪市)
オオサカ(東淀川区・旧東区以外の大阪市)
きんき(大阪市・東大阪市・豊中市・堺市以外の大阪府)
キンキ(大阪市・東大阪市・豊中市・堺市以外の大阪府)
ひがしよどがわ(大阪市東淀川区)
ヒガシヨドガワ(大阪市東淀川区)
ひがしおおさか
ヒガシオオカサ
とよなか
トヨナカ
さかい
サカイ
ひがし(大阪市旧東区)
ヒガシ(大阪市旧東区)
ひょうご(神戸市以外)
ヒョウゴ(神戸市以外)
こうべ
コウベ
しが
シガ
なら
ナラ
わかやま
ワカヤマ
きょうと
キョウト【中国エリア】
おかやま
オカヤマ
とっとり
トットリ
ひろしま
ヒロシマ
しまね
シマネ
やまぐち
ヤマグチ【四国エリア】
かがわ
とくしま
こうち
えひめ【九州エリア】
ふくおか
フクオカ
おおいた
オオイタ
みやざき
ミヤザキ
さが
サガ
ながさき
ナガサキ
くまもと
クマモト
かごしま
カゴシマ
おきなわ
アルファベットに関しては、免許制時代にAやB、AAやAB、ACなどの順に発行されていました。例えば、愛知県で発行されていた「アイチ」コールでは、AEまで発行されていましたが、三重県で発行されていた「ミエ」コールではACまでの発行です。どこまで発行されていたかは、都道府県ごとの局数に応じで様々です。免許制時代のコールサインとは重複しない方が無難ですので、どこまで発行されていたか、地元のOMさんに聞いてみると良いでしょう。また、それ以前には地名+数字のみというコールサインが発行されていた時代もあります。アルファベットは大文字で、数字との間にハイフンなどの記号の挿入はありません。
アルファベットに続く数字に関しては、免許制時代には2ケタまたは3ケタまでのコールサインが発行されていました。(数字のみのコールサインは別) あまり数字が多いと相手に伝わりにくくなりますので、これに倣って設定した方が良いでしょう。
FLRMスタッフのももすけは、「ながおかHR420」というコールサインを何気なく設定してしまったことで、相手に伝わりにくいマイナー地名にしてしまったことを後悔しているようです。しかし、コールサインを気まぐれで変えることも、それまで交信してくれた相手局のことを考えると、あまり良いことではありません。ももすけのようにならないように、自由に設定できるコールサインを慎重に考えて決めることをオススメします。
そして、コールサインを決めたらぜひ運用して、たくさんの方と交信してください。お役所に認めてもらったわけではないライセンスフリーラジオのコールサインは、同じライセンスフリーラジオを楽しむ仲間に呼ばれて初めて実在を証明できます。運用して交信することが、あなたのコールサインを証明してくれる唯一の手段です。ぜひ、大切なコールサインでたくさんの運用を楽しんでください。